蛍光検出高速液体クロマトグラフィーによるアルコキシエタノール類の高感度定量法の開発

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【目的】アルコキシエタノール類の分析は、GCで行われているが、測定感度不足のため管理濃度(5ppm)以下の試料を精度良く分析することは困難である。そこで、本研究はアルコキシエタノールを蛍光ラベル化剤で誘導体化し、HPLCで高感度に分離定量する分析法の開発を試みた。【誘導体生成反応】アルコキシエタノールと蛍光ラベル化剤1-アンスロイルニトリルによるエステル化反応は、塩基性触媒キヌクリジンの存在下、室温で迅速に進行した。【標準定量操作】小型試験管にアルコキシエタノール標準液、内部標準液、0.5%キヌクリジン溶液、アセトニトリル、0.1%アンスロイルニトリル溶液をそれぞれ100μlを加えて、室温で30分間反応させ誘導体化を行った。次いで、アセトニトリル3mlを加えて反応を停止し、その20μlを蛍光検出HPLCに導入して、生成した誘導体を内部標準法で定量した。【検出限界】アルコキシエタノール類の検出限界(S/N=2)は、1-3pgであった。これは従来のGC-FIDより数百倍高感度であり、10分間の捕集で管理濃度の1/500程度の環境試料を定量できる。【環境試料への応用】アルコキシエタノール類を活性炭管に捕察し、10%アセトニトリルージクロロメタン混合液1mlで脱着し、その100μlを分析に供した。【信頼性】GC-FIDと本HPLC-FDにより得られた測定値は良く一致した。【まとめ】アンスロイル誘導体生成反応を用いたHPLC-FDは環境空気中のアルコキシエタノール類を高感度に、かつ精度良く定量でき、作業環境測定における微量分析法として有用と考える。
2002-03-01

蛍光検出高速液体クロマトグラフィーによるアルコキシエタノール類の高感度定量法の開発

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