日本の光ディスク製造所における従業員の骨格筋疲労と皮膚疾患

概要

論文の詳細を見る
日本のあるコンパクトディスク製造所において, 従業員の骨格筋疲労(MSD)と皮膚疾患の有病率について調査した. 本研究は社内の健康管理室に健康診断などで来室した従業員に対し自己記入式の質問表を回答する形で6ヶ月間行った. MSD の内で, 最も多かったのは腰20.1%, 次に肩,首と頭であった. 皮膚疾患で最も多かったのは皮膚炎8.1%, 次に湿疹3.4%, 挫瘡3.4%, 乾燥症2.7%であった. 一日中座っている人が10.8倍首の痛みを訴えた. 一日中立っている人もリスクが高かった(OR 8.2),女性は肩の痛みのリスクが4.3倍高かった. また, 肩の痛みは飲酒者にも多かった(OR 3.3). 皮膚疾患を患っている人の割合は会社で12ヶ月以上働いている人に多かった(OR 10.7). さらに, アトピーの既往歴がある人にも皮膚疾患をもつ人の割合は多かった(OR 7.2). 全体として, 以前調査した会社に比べて, 今回の研究では MSD と皮膚疾患のレベルは低かった.
2002-12-01