脳死の理解度からみた看護学生の「脳死」観
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概要
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脳死を正しく理解することは、脳死問題の論議を成熟させていく上で重要である。今回70人の看護学生の「脳死」観を脳死の理解度から分析し、次のような結果を得たので紹介する。1.脳死の知識が確実なほど、脳死容認傾向が高かった。2.脳死の知識が確実なほど、臓器移植の容認傾向は高いが、理解の深まりと共に容認は減少する傾向があった。3.脳死の知識の確実さにかかわらず、「大切な人」に対する脳死、治療の打ち切り、臓器提供の容認は困難な傾向があり、リビング・ウィルを尊重する傾向が強かった。以上より、脳死に関する正しい知識を得ることは、一般論としての脳死の理解と容認につながるが、即脳死状態からの臓器移植の容認や身近な問題としての脳死容認へとはつながらない可能性が示唆された。
- 日本生命倫理学会の論文
- 1994-10-20
著者
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