昭和基地におけるVLFエミッション観測(1970-1971) : II.準周期的VLFエミッションのスペクトル構造(日本南極地域観測隊の報告)
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概要
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1970年2月から1971年2月まで南極昭和基地でVLF帯自然電波の観測が各種の装置によって行なわれた.この論文では5kHzより低い周波数帯でみられるVLFエミッションの中で,その強度が約20秒〜60秒の周期で変動する準周期的VLFエミッション(QPエミッション)と呼ばれる現象を取り扱う.自動反転型のテープレコーダによって連続録音されたVLF帯自然電波の磁気テープ記録を周波数分析することにより,VLFエミッションのダイナミック・スペクトルが作成され,QPエミッションのスペクトル構造が詳しく調べられた.さらに,これらのスペクトル記録を地磁気脈動記録と比較することによって,(1)地磁気脈動と同じ周期をもち,しかも脈動と同時に始まるQPエミッションがしばしば発生する,(2)磁気圏全体の圧縮に対応すると思われる磁場変動に伴ってQPエミッションが発生することが多い,(3)地磁気活動度の最も低い日の午後から夕方にかけての時間帯で,地磁気脈動を伴わないQPエミッションが発生する,の点が明らかになった.
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