C型慢性肝炎に対するインターフェロン治療効果に関する臨床病理及び組織病理学的研究

概要

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インターフ***ン(IFN)療法を受けたC型慢性肝炎患者29例のC型肝炎ウイルス(HCV)のgenotypeおよびIFN治療前後の肝組織像と治療効果について検討した。厚生省のIFN療法効果判定基準による著裂酬は34.5%(29例中10例)であった。治療終了直後,6ヶ月後および12ヶ月後での血清HCV-RNA陰性率は各々64.3%(28例中18例),34.5% (29例中10例),34.8% (23例中8例)であった。HCVのgenotypeによる治療効果の差異についてはII型が最も不良で著効率は24%(25例中6例), III型とIV型はそれぞれ100% (III型:1例中1例;IV型:2例中2例)であった。HCV-genotypeを知ることにより治療効果を予測することができると考えられた。治療前の組織像の検討において,chronic active hepatitis 2 A (CAH 2A)群の著効率は45.5%(22例中10例), CAH 2 B群の著効率は0%(7例中O例)であった。HAIスコアによる検討では著効群は無効群に比して線維化の程度が有意に軽く,著効例においては治療後早期に炎症所見は有意に改善し,線維化は軽快する傾向が認められた。本研究においてHCV-genotypeを検索すること及び治療前に肝組織像を検討することによりIFN治療効果を予測することができることを証明し得た。
神戸大学の論文