冷麺製造後の放置と包装後の加熱処理によるテクスチャーの変化
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概要
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テンシプレッサーの1バイト法により冷麺製造後と冷麺茹で後の経時変化, および冷麺包装後の加熱処理による物性変化について検討し, 以下の結果を得た。(1) 冷麺製造後, 破断応力および破断ひずみは低下し, 50%圧縮応力は増大した。これらの変化は3日目まで急激に変化し, その後は緩やかとなった。(2) 冷麺茹で後, 破断応力および破断ひずみは急激に低下した。しかし, 50%圧縮応力などの低圧縮領域における応力の低下は少なかった。(3) 茹で後の麺の圧縮応力パターンの変化を表現する値として, プライアビリティ, 50%圧縮応力と破断応力の比率, 30%圧縮応力と破断応力の比率などが有効であると考えられた。(4) 冷麺をプラスチックフィルムで包装後の加熱処理は, 生麺の物性にはあまり変化を与えなかった。しかし, 茹麺では加熱処理温度が高くなるほど, 50%圧縮応力が高くなり, 破断応力, プライアビリティ, 破断ひずみ, 破断応力と50%圧縮応力の比率が低下する傾向が認められた。(5) バレイショでんぷん60%配合麺は40%配合麺よりも50%圧縮応力は低く, 破断ひずみは大差無く, 破断応力を始めとするその他の評価項目ではすべて高い値を示した。(6) 以上のことより, 冷麺の圧縮応力パターンを解析することによって生麺および茹麺のテクスチャーを評価できることが分かった。
- 1998-11-20
著者
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