乾燥食肉製品中の脂質酸化の測定
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概要
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市販の乾燥食肉製品11種(製造後, 5ヶ月間室温に保蔵)について, 次のような結果が得られた。1) 水分含量は約10〜20%であった。2) 総脂質(TL)含量はサラミソーセージの場合, 約30〜45%, ジャーキー類の場合は約10%以下であった。総脂質の約90%は非極性脂質(NPL)であった。3) いずれの試料も主な脂肪酸組成はC_<14:0>, C_<16:0>, C_<16:1>, C_<18:0>, C_<18:1>, C_<18:2>で特にC_<18:1>割合が高い。ビーフジャーキーの場合, C_<18 :2>の割合が他の試料に比べ少し低い。4) 脂質の酸化程度をPVでみると, 試料中最も高い値はポークジャーキー袋入りのもので約51, 低い値はポークジャーキー缶入りで約4を示した。AVの値は低いもので約4(サラミ, 酸化防止剤添加, 密着包装), 高いものではポークジャーキー袋入りで約29を示し, 全般的に高い結果が得られた。5) 脂質の酸化は酸化防止剤の添加, 包装材(缶入り, 直空包装など)の影響を強くうける事がわかった。
- 日本調理科学会の論文
- 1986-12-20
著者
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