キャベツ株上におけるコナガの産卵部位およびそれに及ぼす食害の影響

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概要

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コナガの幼虫によって食害されたキャベツの株(食害株)と食害をまったく受けていない株(健全株)を屋外のテトロンゴースを張ったケージ内に2株ずつ配置し,そこに4∼5対のコナガを一晩放し,産卵させた。食害株に産下された卵数は健全株の3.0倍で,コナガは食害株に対してよりたくさんの卵を産みつけた。健全株では,葉面への産卵は著しく少なく,地際の茎の表面に集中的に産卵した。これはキャベツの葉の表面に存在するワックス・ブルームの産卵抑制効果が屋外においても十分大きいことを示唆する。一方,食害株では,葉への産卵が圧倒的に多かった。卵は食害痕や幼虫が葉面上に残した吐糸に付着させられていた。以上の結果から,キャベツではコナガの食害を受けた株はいっそうコナガの産卵対象となるといえる。
日本応用動物昆虫学会の論文
1993-02-25

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