飼料条件を異にしたアメリカシロヒトリ幼虫のウイルス感染抵抗性
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概要
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桑葉粉末をそれぞれ50%, 25%含む人工飼料および桑葉粉末を含まない準合成飼料,ならびにそれらを組み合わせた飼料条件でアメリカシロヒトリ幼虫を飼育して成長を調べ,さらに核多角体病ウイルス(NPV)と細胞質多角体病ウイルス(CPV)を3令起幼虫に同時添食して,感染抵抗性を調べた。得られた結果は次の通りである。1. 3令起以後の幼虫を桑葉粉末を含まない飼料で飼育すると,桑葉粉末を含む飼料で飼育したものと比較して,蛹化率は低く,蛹体重は小さく,経過は遅延した。また1, 2令期幼虫を桑葉粉末を含まない飼料で飼育し3令以後を桑葉粉末を含む飼料で飼育すると,蛹化率および蛹体重は全令を桑葉粉末を含む飼料で飼育した場合と異ならないが,経過が遅延し,かつばらつきがみられた。2. NPVとCPVによる感染致死率は,桑葉粉末を含まない飼料で飼育した場合の方が,桑葉粉末を含む飼料で飼育した場合よりも著しく高かった。飼料を種々に組み合わせて飼育した場合について,NPVおよびCPVによる感染致死率をみると,飼料の組み合わせによって異なり,特にウイルス添食前に桑葉粉末を含まない飼料で飼育した幼虫が,ウイルスに対して最も感受性が高かった。
- 日本応用動物昆虫学会の論文
- 1974-03-25
著者
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