家蚕の角皮に関する研究 : XII.幼虫角皮における孔管と表角皮の観察
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概要
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家蚕幼虫角皮の凍結切片を作成して光学顕微鏡で観察したところ,孔管がめいりょうに認められた。孔管は角皮の中央部付近で分岐し,樹枝状を呈している(図版,1)。角皮の内部における分岐前の孔管は2∼4μの太さであり(図版,2A),中央部ないし外部における分岐後のそれは1∼2μになり(図版,2B, C),そしてそれらは角皮表面の小突起に連なっているようである。普通に染色したパラフィン切片を光学顕微鏡で観察すると,表角皮と外角皮とを識別することが比較的困難であるが,無染色の凍結切片を位相差顕微鏡で観察すると,両者を明確に区別することができる(図版,3)。なお,無染色のパラフィン切片を位相差顕微鏡で観察しても,ある程度表角皮を識別することができるが,めいりょうではない(図版,4)。
- 日本応用動物昆虫学会の論文
- 1960-06-30
著者
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