数種鱗翅目幼虫の角皮II
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概要
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1) クワエダシャクやイラガの幼虫角皮の構造はそれぞれ部位によつて異なつている。2) クワエダシャクの幼虫角皮において,硬皮は外角皮の存在のために着色している。しかしこの外角皮では外層がコハク色ないし黄褐色に着色し,内層が無色かつ無構造である。硬皮の前端や後端で着色外角皮や無色外角皮が接合膜に近づくにつれて漸次薄くなり,最後に接合膜の表角皮中に没入消失している。したがつて接合膜は表角皮と内角皮のみからなつている。3) イラガの幼虫角皮において硬皮は表角皮と内角皮のみからなる。しかしこの内角皮では外層が多くの空胞を所有し,中層が海綿状であり,内層が薄層構造を示す。硬皮の前端や後端で空胞所有内角皮や海綿状内角皮は接合膜に近づくにつれて徐々に薄くなり,最後に接合膜の表角皮中に没入している。ゆえに,接合膜は表角皮と薄層構造内角皮のみからなつている。4) ヨトウガやカブラヤガの幼虫角皮は表角皮,外角皮および内角皮の3層からなり,しかもこの構造は角皮の部位により異なつていない。
- 日本応用動物昆虫学会の論文
- 1959-03-31
著者
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