河川環境の回復・保全に関する考察 : 1:有峰湖に流入する渓流の事例について
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概要
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有峰湖へ流入する渓流を対象に,河川工作物による環境改変の状況を調査し,環境回復・保全に開する検討を行なった.桐山谷と西谷には工作物が設置されておらず,良好な環境が残っている.ここでは今後とも自然状態のまま保全することが望ましい.十郎谷と峠谷,瀬戸谷,藤十郎谷にはそれぞれ2〜4基のダムが設置されていて,イワナの生息域を分断している.これらの谷では環境回復の効果がある程度期待できるが,とりわけ峠谷はダムの撤去や魚道の設置などの対策を行なう価値が最も高い.冷タ谷,猪根谷,東谷には多数のダムが設置されている.特に前二者においては環境改変の程度は著しく,ここでは環境回復を行なうことは現実的ではない.東谷では,新たに技術を開発するという挑戦的な意味をこめて,真に実動的な環境回復を図る場とすることが望ましい.
- 2003-03-31
著者
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高橋 剛一郎
富山県立大学短期大学部
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高橋 剛一郎
富山県大
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高橋 剛一郎
富山県立大学短期大学部環境システム工学科
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高橋 剛一郎
富山県立大学工学部
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高橋 剛一郎
富山県立大学工学部環境工学科
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高橋 剛一郎
富山県立大
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