在宅酸素療法患者のQOL向上に向けて,呼吸リハビリ教室の有効性
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概要
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当院では在宅酸素療法(以下HOTと略す)患者のQOL向上を目的に平成2年以来,呼吸リハビリ教室を実施している。そこでQOLの現状調査を行い呼吸リハビリ教室の効果を明らかにする事で,患者指導の質を高める事ができるのではないかと考えた。対象は平成9年10月現在,当院HOT中患者117名に実施した。質問内容は,HOT患者のQOL構成要素を,身体・社会・精神・心理の4つに分類し更に江頭らの提唱するQOL評価表を参考に追加作成し5段階でスコア化した。参加良好群・不参加群を比較検討した結果,身体・社会・精神・心理・QOL平均において参加良好群の方が有意に高かった。以上の事から,(1)呼吸リハビリ教室の参加良好群の方がQOLが高いのは,対象の背景に差がないことから,特に精神・心理面へのアプローチが影響している。(2)教室の充実は患者の自己管理能力を高め,身体・社会面でのQOL向上に有効であった。(3)HOT患者においては身体・社会・精神・心理面でのサポートは不可欠であり,継続的かつ一貫性のある包括的ケアが重要である。
- 広島文化学園大学の論文
- 2000-03-25
著者
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