中部地方のカワニナ集団における遺伝的変異性
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概要
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カワニナは全国の清流に生息し,環境汚染の指標動物として,またホタルの幼虫の餌として知られている。今回はこの有益な巻貝の保護に資するために集団遺伝学的な調査を行なったのでその結果について報告する。デンプンゲル電気泳動法により,18座位により支配される12の酵素を分析した。集団内および集団間の遺伝的変異性を評価した。28集団についての多型座位の割合,平均ヘテロ接合体率および集団の近交係数の平均と標準誤差はそれぞれ0.282±0.019,0.090±0.006および0.067±0.014であった。集団間の遺伝的分化の程度を示すF_<ST>値は0.235と評価された。カワニナ集団は,隣接する集団からの遺伝子の侵入を避けながら,また近親交配を抑えるに充分な集団の大きさを保ちながら,維持されているものと推測される。
- 岐阜大学の論文
- 1996-11-28
著者
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木村 正雄
岐阜大学農学部生物資源生産学科
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佐野 晶子
聖徳学園女子短期大学
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酒井田 誠
岐阜大学農学部生物資源生産学科
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木村 正雄
岐阜大学農学部家禽畜産学科家禽育種学研究室
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木村 正雄
岐阜大学農学部
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