IT社会における地域金融の課題
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概要
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ネットワークは大量の情報を同時に入手することが可能であり、このことと親和性のあるシステムは市場メカニズムが機能するオープンな競争システムである。これに対して、日本的経営に見られる長期継続的取引、系列、メインバンク・システム、終身雇用、根回し、稟議制度など暗黙契約のシステムは、ネット社会にそもそも馴染みにくいシステムであると考えられる。それでも金融を含めた様々な領域にIT革命は影響を与えている。本稿ではITの影響についてプラス、マイナス両面から考察する。インターネットバンクなどの設立も見られ、地域金融におけるITの影響も大きい。このような中で地域金融機関の存在意義について再考し、IT社会と地域金融機関について様々な視点から考察する。従来の情報発信は中央から地方という流れが中心であったが、ネット時代には地方からの発信も可能な筈だ。また個人の生き方が大きく変わりつつあり、会社中心主義から地域社会など他の部分へその中心が移行していくであろう。 IT革命により女性の活躍の場も増加した。IT社会は中小企業、女性、地方など今まで中心と思われていなかった存在に力を与えるだろう。その意味で地域金融の存在意義も大きい。地域の真のニーズにどれだけ応えていくことができるかが地域金融の課題である。
- 摂南大学の論文
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