1/12Nオクターブ分析を用いた音の符号化(3-1.査読論文)(3 紀要論文)
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概要
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人間の聴覚が音の高さに対しては定比の感度を持っている点,一般に楽音が12音階(12平均率)によって進行されている事に着目し,一般化調和解析が解析周波数を自由に設定できる機能を利用し,1/12Nオクターブの中心周波数による分析を行った.1/12Nオクターブ分析では楽器の調律周波数が解析周波数の基準となる.解析の基準周波数として音響信号の基本周期を採用することによって音響信号の符号化が簡略になる.本論文では音声等の調律周波数が無い音響信号の解析に関しては基準となる周波数に音響信号の持つ基本周波数を導入し効率の良い符号化を試みた.1/12Nオクターブ分析の特徴は周波数分解能が低い時に顕著に見ることができる.分解能が低い場合,楽器音の特徴が表れる倍音成分の解析に影響が出る.1/12オクターブでは7倍音以上の成分において対応する倍音成分の周波数との差が顕著に表れるのに対して1/36オクターブでは9倍音まで解析でき,10倍音から20倍音の対応する周波数でも1/12オクターブと比較して違いが見られる.解析結果を基に聴覚特性を考慮した符号化を行った場合,705.6kbpsの信号をおよそ80.0kbpsから130.0kbpsの伝送速度で符号化することが可能であった.
- 早稲田大学の論文
- 2003-07-31
著者
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