全身性エリテマトーデスにおける帯状疱疹の臨床的研究
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
全身性エリテマトーデス(SLE)の細胞性免疫能異常による易感染性を確認するために、帯状疱疹(HZ)の罹患頻度、副腎皮質ステロイド(GC)投与量を調査し、リンパ球サブセットの測定を行った。SLE発症前のHZ罹患頻度は、1年間千人当たり1.36人と一般人における報告とほぼ同じであったが、未治療SLEでは約47倍と著しく増加していた。またGC投与量が多いほど発症し易い傾向がみられた。CD4+リンパ球数は健常人と比較してHZ非発症SLEは約51%、HZ発症SLEは約75%減少し、500/μ1がHZ発症のcritical pointであった。以上の結果は、SLE患者における細胞性免疫能の低下の程度、HZ合併の危険度およびVZV感染を回避するために必要な細胞性免疫能の程度を具体的数値で示しており、臨床的に非常に有用と思われる。
- 熊本大学の論文
- 2000-03-01
著者
関連論文
- リンパ球膜抗原による成人T細胞白血病の重症度の評価
- 平均血小板容積,血小板ATPおよび抗血小板自己抗体による血小板減少症の病態解析
- リンパ球酸化ストレス測定の臨床的有用性の検討
- 全身性エリテマトーデスにおける帯状疱疹の臨床的研究
- フローサイトメトリーによるフィルター処理血液製剤中の残存白血球数の測定
- フローサイトメトリーによるリンパ球の細胞内pH測定 : 月経周期およびT細胞亜群との関係について
- Complexes of Lactate Dehydrogenase Isoenzymes with Immunoglobulin G and Complement 3 in a Patient with Rheumatoid Arthritis