日本型資本主義と比較制度アプローチ : 日本型企業システムの理解をめざして
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概要
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本稿では,これまで先学達が日本の経済システムを分析して企業や社会の制度的特徴を浮き彫りにしてきた「日本型資本主義論」の理論的成果を吟味する。具体的には,今日の複雑な企業システムの進化を説明しうる分析枠組みを構築する上で,(1)動学的視点,(2)価値とイデオロギーの理論,(3)学際的アプローチ,(4)法人資本主義の一般理論,といった4つの基本的要素が必要とされることが論じられる。これらの要素は,いずれも新古典派経済学に欠落しており,資本主義の多様性を証明している現実を把握するためには,比較制度アプローチが要請されることを主張する。
- 1996-10-25
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