プロジェクト法の源流(2) : コロンビア大学附属ホーレスマン校と『コンダクトカリキュラム』
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概要
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幼児教育史上,プロジェクト法の書として有名な『コンダクトカリキュラム』(1923)の内容を検討した。このカリキュラムはコロンビア大学附属ホーレスマン幼稚園と同初等学校の第1学年を対象に,ティーチャーズカレッジのP.S.ヒルと7名の教師によって編成されている。構成的な活動を扱う「仕事の時間」を根幹にすえ,目的的な活動を通した社会的・道徳的な習慣形成を重視するところにこのカリキュラムの特色があるが,それはヒルの編集方針を規定した,当時のホーレスマン初等学校・幼稚園のカリキュラム研究をめぐる状況や発刊までの経緯をみるといっそうよく理解できる。ここではそうした背景を一通り記述したうえで,検討を試みている。"A Conduct Curriculum for the Kindergarten and First Grade" (1923) is well-known as the one to which Kilpatrick's project method was applied, in the history of early childhood education. This curriculum was made for pupils in Horace Mann School, by the seven teachers directed by P.S.HiI1, Teachers College, Columbia University. We can find this curriculum includes "Work Period" consisting of constructive works as a core, and emphasizes social-moral habits formation thorough purposeful activities. To examine the substance, this article tried to describe the states of curriculum study in Horace Mann Elementary School and Kindergarten in those days, which had determined Hill's editorial policy.
- 上越教育大学の論文
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