日本語中上級における教師発話の分析 (2)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本研究では、具体的な教室活動データが必要であるとの認識に基づき、蓄積した教室活動のコーパス(経験者、実習生)を、情報量の多寡、インターアクションの多寡について、分析した。具体的には、教師の教室談話のうち発話量、速度、間、質問から解答までのインターアクションの数に注目し、比較、分析を行った。その結果、経験者の1発話の長さは、実習生の2倍近いこと、経験者の1発話の速さも、実習生の2倍近く、緩急の差が大きいこと、実習生の教室活動において、経験者の2倍の<間>が発生すること、経験者のほうが実習生より解答を引き出すためのインターアクションが多いということであった。経験者の発話は、速く、長く、間をおかず、何回も行われるのである。そこにあるのは学習者により多くの情報と刺激を与え続ける経験者の姿である。
著者
関連論文
- 戦時下のラジオドラマの内容分析 : キーワードの相互関係に注目して
- ニュージーランド・オークランドの多言語性と英語に対する印象
- 相互行為としての「笑い」 : 自・他の領域に注目して
- 日本語中上級における教師発話の分析 (2)
- 国語教科書における日本語(1)中学文法事項の量的比率の変遷
- 日豪女性雑誌比較--女性誌の占める位置に注目して
- 教室における「笑い」の意味--教育実習生と経験者を比較して
- 「笑い」の分類に基づく数量的分析
- 日本語中上級における教師発話の分析--経験者と実習生の比較
- 自然言語データにおける「笑い」の数量的基礎分析
- 自然言語データにおける「笑い」の数量的基礎分析