<原著論文>舌切除に伴う中途障害者に対する看護介入 : ストレス過程の分析を通して
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概要
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舌切除による中途障害者の生活適応を支援する看護介入を検討するために, (1)舌切除者のストレッサー(2)体験内容に対する体験知覚とコーピングを明らかにすることを目的とした。研究方法は, 半構成式質問による面接調査を行なった。その結果, <癌の告知, 再発><舌の喪失><痛み><停職・収入の停止><外食時の他者からの視線><顔貌の変化><他者からの障害の指摘>がストレッサーになっていた。また, 体験を肯定的あるいは無関係なできごととして知覚し, 問題解決的コーピングを用いるとストレス反応が低いことが明らかになった。さらに感情表出や相談ができるキーパーソンの存在の有無がストレス反応に影響することが示唆された。看護においては, 舌切除後に生じる障害を術前から予測し, 生活再構築に向けて新たな生活行動を獲得するための準備状態をつくることや予期的悲嘆が経験できるよう介入を行なう必要性が示唆された。さらに術後においては, 術後に生じた問題に対して問題解決コーピングが用いられるよう, 解決方法の提示や方法を試行するなどの効果的な看護介入が示唆された。
- 茨城県立医療大学の論文
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