<論説>カルマン渦と自由表面波の自励振動現象について

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概要

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水力発電所の取水庭と呼ばれる開水路に自然に発生する水位変動を, 現地計測と数値解析で調査した。現地計測により, 水位変動が生ずる流量と水深と水位変動振幅の関係を確認した。また, 取水庭中の構造物の背後に出来るカルマン渦と水位変動の周波数が一致し, 両者の強度に関連があることを発見した。長波方程式に対する有限差分法の数値スキームを開発して解析を行ったが, 水位変動の発生を再現できた。また, 取水庭内の構造物の下流端形状を変更した解析では, カルマン渦と水位変動の強度が大きく変化する事を確認した。さらに, カルマン渦励振に特有のロックイン現象の発生も観察した。これらの結果から, この水位変動現象は, カルマン渦と自由表面波の相互干渉による自励振動で引き起こされたものと結論した。
四日市大学の論文
1996-09-01

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