トルエン,メチルエチルケトン,イソプロピルアルコールの混合溶剤蒸気に暴露された作業者の尿中溶剤・代謝産物濃度

概要

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トルエン(33.6ppm), メチルエチルケトン(46.9ppm), イソプロピルアルコール(5.5ppm)の混合溶剤暴露作業者の尿中排泄物より作業者の暴露の強さを評価する為に, トルエン, 馬尿酸, メチルエチルケトン, イソプロピルアルコール, アセトンの濃度を測定し, 以下の成績を得た.(1)作業者の暴露溶剤濃度と尿中の対応する溶剤濃度, 又は代謝産物濃度, 即ち;トルエンの気中濃度と尿中トルエン濃度または馬尿酸濃度, メチルエチルケトンの気中濃度と尿中メチルエチルケトン濃度, イソプロピルアルコールの気中濃度と尿中イソプロピルアルコール濃度または, アセトン濃度, の間に良い相関関係が認められた.またこれ等の問の回帰直線をこれ等の成分の単独暴露の際の回帰直線と比較した.その結果, この気中濃度では, これ等の成分の相互間に抑制作用のない事が認められた.(2)尿中代謝産物及び溶剤濃度を用いる混合溶剤暴露の評価式を適応して, hazard index(危険指数;k), biological hazard index(生物学的危険指数;k_B)を計算した.そして, biological hazard indexは比較的低い濃度の混合溶剤に暴露された作業者の生体内吸収量の評価に良い指標となると考えた.
川崎医療福祉大学の論文