<原著>アメリカ合衆国における障害者施策の展開 : 福祉・教育関連法制の性質とその特徴
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本研究の目的は, アメリカ合衆国における障害者福祉・教育施策の展開とその特徴について検討することである.障害者は, 実質的に1960年代末から1970年代初頭に至るまでは公的な行政サービスシステムにおいて除外され, 不等な処遇を受けていた.その後, 機会均等運動の隆盛に伴い, 障害者の権利を保障するための初期的な連邦法が制定されてきた.1970年代半ば頃を迎えると, 障害者の福祉・教育に関する改善策の立法化が本格的に進められる.特に, 近年においてはノーマライゼーションやメインストリーミング, インクルージョンと呼ばれる障害者処遇改善のための思想や取り組みの進展により, 個別障害者教育法(IDEA), 障害をもつアメリカ人法(ADA), リハビリテーション法504条に代表される障害者対策を主旨とした連邦法が成立している.そこで, 本研究は, これらの連邦法の変遷や性質, 法規定の関連性について検討し, 障害者施策の概要を把握するものである.
- 2000-06-26
著者
関連論文
- 通級担当教員の教育条件に関する意識と実践的課題--岡山県の小学校における実態調査から
- アメリカ障害児教育におけるピア・チュータリング(peer tutoring)の展開 : インクルージョンの教授モデルを中心に
- 「21世紀の特殊教育の在り方について」(最終報告)の課題と展望 : 養護学校の教育的機能と社会的役割に焦点を当てて
- わが国における知的障害者の自己決定に関する研究動向 : 学習と支援を中心に
- 養護学位における実践研究と報告の態様 : 「養護学校研究紀要」の検討から
- 養護学校の教育的機能と社会的役割 (特集:討論『21世紀の特殊教育の在り方(最終報告)』) -- (「最終報告」を読む(誌上討論))
- 通常学級に在籍する慢性疾患児の学校生活に関する実態調査
- アメリカ合衆国における医療的ケア児の教育権保障 : 関連7判例の検討を通して
- 知的障害養護学校高等部における教育課程の編成と実践的課題
- アメリカ合衆国の学校教育における医療的ケア児の介護経費 : Cedar Rapids学校区対Garret裁判の最高裁判決を中心に
- アメリカ合衆国における特殊教育及び関連サービス : 1990年代の推移とその特徴
- アメリカのリソースルームにおける精神遅滞児の指導 : 「通級による指導」検討のてがかりとして
- アメリカ障害児教育におけるインクルージョンの研究 : 効果・認識・形態を中心に
- わが国におけるアメリカのインクルージョン研究 : その視点と動向
- アメリカ合衆国の自閉症児教育に関する法制度とその運用状況
- アメリカ合衆国における障害者施策の展開 : 福祉・教育関連法制の性質とその特徴
- アメリカ合衆国における健康障害児の統合教育とヘルス・ケアサービス : 個別障害者教育法と判例を中心に