富山県産キノコの生産する生理活性物質の探索
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概要
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新規神経疾患治療薬および予防薬の開発を目的として,富山県産キノコの生産する生理活性物質の探索を行った。活性物質探索源であるキノコは,大量培養を見据えて液体培養を行った。その結果,分離菌株153菌株中128菌株において液体培養を行うことができた。培養抽出液の活性評価は,ラット副腎髄質褐色PC12細胞を用いた神経突起誘導活性およびNGFによる神経突起誘導阻害活性を指標に行った。今回液体培養を行った128菌株の中には,目的とする活性を有する物質の存在は認められなかったが,4菌株の抽出液に細胞毒性が認められた。その中でも特に,クリタケns-11菌株抽出液による細胞毒性は,NGF添加により抑制されることが明らかとなった。これは本抽出液中に,NGFにより回避することのできる特定の細胞内シグナル伝達活性化機構の阻害物質が存在することを示唆するものである。
- 富山県立大学の論文
- 1999-03-29
著者
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生方 信
北大院農
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松浦 信康
岡理大理
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松浦 信康
生物工学研究センター
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荒館 忠
生物工学研究センター
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佐々木 千博
生物工学研究センター
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高畠 孝司
生物工学研究センター
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生方 信
生物工学研究センター
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高畠 孝司
生物工学研究センター:富山県林業技術センター
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