樹皮の構造に関する研究(第 1 報) : 樹皮の肥厚
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概要
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1. 樹皮厚さは木部巾と同じく, 年数によつて増加する。しかし, 木部巾が大きくなるほど年数による樹皮厚さの増加の割合が小さくなつている。(第2∿4および5図)2. 針葉樹のスギ, アカマツ樹皮の肥厚に直接関係するのは外樹皮であり, 内樹皮は地上高(年数)に関係なく略同じ厚さである。また広葉樹のクヌギ, ヤマザクラにおけるそれは内, 外樹皮の両者であつて, 内樹皮の方が外樹皮よりも大きく影響する。これに対して, 木部における心材巾は年数によつて増加するが, 辺材巾は各地上高において略一定で年数によつて増加しない。(第2∿4および6∿7図)3. 樹皮厚率と地上高との関係において, 外樹皮厚率は地上高の増加と共に減少するが, 内樹皮厚率は増加する。(第8図)。
- 京都府立大学の論文
- 1958-08-01
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