神戸層群における地すべりに関する研究.第5報 : 地すべり防止C.I.P.クイの地中における横荷重試験について

概要

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第三紀層神戸層群域のK地区において, 実物模型によるC.I.P.クイの地中における水平載荷試験を実施し, 次の結果を得た。1) 地中横載荷試験におけるクイのたわみは, クイ破壊強度の約1/2以内の範囲で荷重に比例した。さらにクイの鉄筋応力は荷重作用点から遠ざかるにともない減衰し, 地盤反力の影響を明らかにした。2) 帯鉄筋間隔50cmのC.I.P.クイの破壊荷重は約20tonであり, 帯鉄筋間隔150cmのクイの破壊荷重は約14∿15tonであった。このことはC.I.P.クイの帯鉄筋間隔を縮小することの有効性を示唆した。3) C.I.P.クイ列の有効なクイ間隔限度は1.5mであった。4) クイの抵抗力は有効長の長い方が大であった。5) 集中荷重によるクイの最大曲げモーメントはクイの固定点に生じた。このことはクイの土圧に対する抵抗を考える際に重要なことである。6) 一端固定他端支持の不静定はりとして求めた曲げモーメントM_Bと実測曲げモーメントM_Eの間には次の関係が認められた。M_E=0.5M_B 7) Y.L. Changの理論曲げモーメントは, 荷重作用点と地表面の間で実測曲げモーメントに適合した。
1983-01-30