試作金パラ合金の諸性質に及ぼす金と亜鉛の影響
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概要
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耐食性および機械的性質の改善を目的に, Auを16および18%に増量した金銀パラジウム合金を試作し, JISに準拠した融点, かたさ, 引張強さ, 伸びならびに耐食性について調査し, 従来の12%金パラ合金と比較検討した。その結果, 以下のような知見が得られた。1)Auを増量した18%金パラ合金(18-A)の融点は, 974℃と12%金パラ合金(12-A)の融点(964℃)より若干上昇するが, Auの増量と共にZnを添加した場合には, 12%のものと同程度まで融点が低下し, 融解しやすく鋳造は容易である。2)Auを16,18%と増量するにつれて引張強さは若干大きくなるが, これにZnを添加した18%金パラ合金(18-B : 1%Zn)の場合, 伸びを低下させずにより強さが増し, 機械的性質の改善が見られる。3)12%(12-B)および18%金パラ合金(18-B)について, 鋳造状態の試料を0.1%Na__2S水溶液中でアノード分極測定をしたところ, Au増量によって耐食性を改善する傾向が認められた。
- 東北大学の論文
- 1991-12-28
著者
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