学校保健における摂食障害
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
摂食障害は、現在では主として神経性食思不振症と神経性過食症から成っているが、1970年代前半までは、神経性食思不振症の概念しか存在せず、1970年代後半から、神経性過食症の概念が加わり摂食障害としてまとめられるようになった。実際、近年の摂食障害の増加は、過食を伴う型の増加によると思われる。思春期・青年期の女子に好発する摂食障害は、現在、学校保健の上でも重要な疾患である。学校生活の中で、養護教諭、担任の教諭には、病気の発見者として、患児の理解者として、さらには指導者としての役割が求められるだろう。摂食障害の治療については、まず患児の心性を理解することから始まる。患児の指導については、この疾患の難治性、遷延性を考慮に入れると、専門医療施設とできるだけ早期に連絡をとりながら進めることが必要となる。また、学校保健の中では、病気の早期発見、早期治療といった二次予防が最も重要であるが、病気の出現自体を防ぐ一時予防も必要である。この他に、本研究では、学校保健上で重要な問題となる肥満と摂食障害の差異についてもふれた。
- 三重大学の論文
著者
関連論文
- 大作曲家における聴覚障害の受容 : ベートーヴェン、スメタナ、フォーレの場合
- 養護学校における音楽教育の現状と音楽療法応用の可能性
- 摂食障害に対する集団療法の試み
- 摂食障害の薬物療法 : Comorbidityも含めて
- 摂食障害の治療様式と予後予測因子
- 精神科デイケアにおける小集団器楽療法の構造について--治療構造としての「音楽療法プラットホ-ム」
- 精神分裂病の表現精神病理学の音楽療法への応用
- 学校保健における摂食障害
- 摂食障害の遷延化要因とその治療について
- 体験としての「障害と人生」にふれることの意味 : 2001年度総合科目「障害と人生」受講者へのアンケート調査から
- シューベルトにおける絶望と癒やし
- 抗うつ薬と免疫(ストレスと免疫)
- SI-4 抗うつ薬と免疫(ストレスと免疫-精神・神経系と免疫系との情報交換-)
- 香りによるうつ病治療の試み : 科学的検証と臨床応用
- 産科病棟におけるコンサルテーション・リエゾン精神医学 : 精神科依頼について
- 発作性の恐怖感が出現した登校拒否の一例
- 座長の言葉
- 『うつ病モデル動物』における脳内モノアミンの動態
- ストレスによるラットの慢性非発情寡動状態--その脳内モノアミンの蛍光組織化学的検索 (第3回神経内分泌シンポジウム) -- (ホルモンと行動-2-)
- ナチ時代のフルトヴエングラ---フランクルの実存思想をふまえて
- モ-ツァルトのレクイエム--その特異性と音楽療法からの視点
- リエゾン精神医学とは--精神科の立場から (周産期とリエゾン精神医学)
- 精神疾患における視床下部下垂体-甲状腺系および-性腺系機能 (精神疾患に対する神経内分泌的アプロ-チ)
- 脳肝機能連関についての臨床的,実験的研究 (脳-代謝相関)