ナチュラル・アプローチによる文字指導プログラムの試み ; 文字の意味理解・使用的側面を重視したプログラムの作成と精神遅滞児への適用
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概要
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文字についての意味理解と使用面を重視し、加えて読み、書字、音韻意義を総合的に配置したナチュラル・アプローチによる文字指導プログラムを開発した。本プログラムの一部である、絵カードと文字単語の対応のステップを7歳の一ダウン症児に適用しプログラムの妥当性の一端を検討した。その結果、絵カードと文字単語の対応による意味理解、読み、文字に指さしを対応させる音韻意識については、指導を重ねるにつれ、正答率が上昇していった。また、意味理解、読み、音韻意識がそれぞれ関連しながら習得されていく傾向が見られた。意味理解や読みの正答率が低い時期から文字の使用を目的として行われた買い物課題において文字を手がかりにして実物の選択を行うことができた。これらから、文字指導において意味理解や使用を重視した指導の重要性が示唆された。
- 筑波大学の論文
- 1999-02-15
著者
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