HPLCを用いたショウジョウバエの酸性ホスファターズ アロザイム精製の改良法
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概要
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クロショウジョウバエの酸性ホスファターゼの3種のアロザイム (ACPH^1,ACPH^2,ACPH^4)の精製過程にイオン交換-高速液体クロマトグラフィー (HPLC) を用いることにより, 純粋な酵素タンパク質を得た。このACPHアロザイムは数段の低速クロマトグラフィーによる精製手段を用いても約20%の夾雑タンパク質を除くことが出来なかった。CM-HPLCの使用により数時間でそれら夾雑タンパク質を酵素タンパク質から完全に除くことが出来た。この方法はクロマトフォーカシング及び分離用電気泳動に比べると, 時間の短縮と共に, 高濃度の標品が得られることから酵素の回収率がよくなった。ある組織及びある器官から, それらのもつ同一酵素のアイソザイムを分離することは従来のクロマトグラフィーでは困難であった。HPLCによるACPHアロザイム分離の結果はAcph座の同型接合体及び異型接合体より各々のアイソザイムを分離することが出来ることを示唆した。
- 城西大学の論文
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