Drosophila virilisの酸ホスファターゼ・アロザイムの遺伝生化学的研究(1) :精製と性質
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概要
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クロショウジョウバエ(Drosophila virilis)のAcph-4アロザイム系統の酸ホスファターゼ(EC 3. 1. 3. 2)はAcph-1及びAcph-2系統のそれらと比較すると約3倍高い比活性を持つ。この高活性の原因を探究するために, Acph-1及びAcph-4アロザイムを各ホモ系統より抽出し, ほぼ単一にまで精製し, 比活性, 基質特異性, 至適pH, K_m値, 阻害剤の影響, 無機リン酸の阻害恒数, 分子量などについて比較した結果, 両アロザイム間でいちぢるしい差はみられなかった。これらの結果から, 酸ホスファターゼの性質がクロショウジョウバエのアロザイム系統の個体間にみられる活性の差を支配する要因ではないことが明らかとなった。なお, 分子量は55,000の2量体と推定されたが, これは他の多くの動植物の酸ホスファターゼの約半分の大きさである。
- 城西大学の論文
- 1981-03-30
著者
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