熱収支法による沖縄におけるパインアップルの蒸発散量の測定(農業工学科)
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概要
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この報告は沖縄におけるパインアップルの蒸発散量について熱収支法による1つの測定実験結果をまとめたものである。測定は琉球大学構内においてライシメーターに栽培してあるスムースカイエン種の株について1972年の夏に約1か月間にわたって行なった。各株は植付後15か月ないし16か月経過していて葉面積指数は4.1∿4.3であり結実期に入ったものであったが, これらの株に対するかん水は常にじゅうぶんに行なわれていた。全測定期間のうちで降雨や強風などがなくて測定条件の比較的によかった9日間の測定結果をまとめると次のとおりである。1.夏期, 結実期に入ったパインアップルの蒸発散量はくもりの日に約1.3mm/day, 晴天の日に約2.7mm/dayで, 全平均は2.1mm/dayであった。2.パインアップルの植被上における昼間の各熱収支項の平均の大きさは, 純放射100に対して潜熱伝達量40,顕熱伝達量56,地中伝熱量4のオーダーであった。3.パインアップルの植被上におけるアルベドは日出, 日入のころを除き平均0.15で他の作物に比べて小さい方であった。4.熱収支法によるとパインアップルの夜間における蒸発散量はほとんどゼロになる。
- 琉球大学の論文
- 1973-12-01
著者
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