市販果実缶詰のビタミン C : ミカン, パイナップル, モモ, フルーツカクテルについて(家政学科)
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概要
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市販の果実缶詰中には日本以外の外国製品も多く, それらのビタミンC含有量を知るために, ミカン缶, パイナップル缶, モモ缶, フルーツカクテル缶, 合計78缶について測定を行った。1.経過日数のわかったものは日本と沖縄の製品42缶だけであるが, その中, 1年以上経過したものが15缶あった。2.缶詰中の果実とシラップの重量比は, 約60対40であった。3.酸度は, 果実とシラップ間に著しい差はなく, 高い順にのべると, ミカン, パイナップル, モモ(白), フルーツカクテル, モモ(黄)であった。4.糖度は同じく果実, シラップ間に著しい差は認められなかった。高い順にのべると, パイナップルモモ(黄), フルーツカクテル, モモ(白), ミカンであった。5.ビタミンC含有量については, 平均値と不偏分散と母平均値を求めた。そして成分表値と比較したが, ミカンは果実が15.03±1.83,シラップが14.63±1.80,パイナップルは5.60±0.91と5.37±0.88,モモ(黄)は, 4.27±0.77と4.55±1.04,モモ(白)は0.48±0.48と0.90±0.84,フルーツカクテルは2.32±0.30と1.87±0.23mg%となって, 成分表値とよく一致したのは, ミカン, フルーツカクテルで, パイナップルとモモ(白)成分表値が高く, モモ(黄)は成分表値が低い。なお, それぞれの果実缶において, 果実とシラップの二群間のビタミンC含有量はα=0.05で有意差ありと認められた。
- 琉球大学の論文
- 1970-12-01
著者
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