池田草庵-出山とその反復 -(?)
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概要
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自己の「棄仏帰儒」の体験が,但馬滞在中の〓園学派の少壮の学者相馬九方に従って孔子学派の書物を読むことを起縁として出来したという事実については,池田草庵は繰り返し語っている。しかるに,それが孔子のいかなる説教を指しているかという問題になると,宛ら暗号のように伏せられていて容易に聞くを得ない。小論(II)では,草庵をして仏学より儒学へと転回せしめた直接的な原因を人論の絶対性の自覚として把え,そのことが陽明学以前として草庵の生を深く決定しながら,陽明学以前として草庵の陽明学以後を規定し続けていることを論じようとした。
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