レモン汁中のビタミンCの挙動におよぼす食品添加物の影響
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概要
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レモン果汁中ビタミンCの挙動におよぼす保存料の影響について検討し, ビタミンCはインドフェノール滴定法によって測定した。保存料としては安息香酸(30, 60, 120mg%添加), ソルビン酸(15, 30, 60mg%添加), デハイドロ酢酸(2.5, 5, 10mg%添加)の3種を用い, 保持温度および期間は4℃と30℃とじ14曰間とした。 4℃保持においては保存料の添加群は対照にくらベビタミンCの保持にやや有効であった。各添加量間には大差はないが無添加の対照は保存4日以後にビタミンCの減少率はやや急速であった。しかし水溶旅中のアスコルビン酸の挙動についてはデハイドロ酢酸を除いては比較的明確でなかった。 30℃保持において保存料の添加群は対照にくらべ8日まではビタミンCは急速に減少し以後徐々に減少した。 無添加の対照は4日までに急速に減少し, 以後14日まではほぼ平衡状態を示した。しかし安息香酸の添加では効果が期待できなかった。 次に水溶旅中のアスコルビン酸の挙動について安息香酸とソルビン酸の添加はほぼ同じビタミンCの減少傾向を示し, デハイドロ酢酸のみはビタミンCの減少やや急速であった。 無添加の対照はビタミンCやや急速に減少を示した。 ビタミンCの保特性は保存料によって若干ことなるようであり, ことに低温時にはソルビン酸が有効であり, 添加量の大なる方が良い影響を示した。次にデハイドロ酢酸, 安息香酸の順であった。
- 園田学園女子大学の論文
- 1968-12-20
著者
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