日本庭園の庭石の分布特性に関する研究
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概要
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日本庭園を特色づける庭石の分布の特性について多変量解析による検討を行った. 資料としては,評価の高い庭園の実測平面図52点を用いた. 平面図から,庭園総面積と庭石の底面積および庭石の分布状態に関する8変数を抽出し,分析の材料とした. 主成分分析の結果,風致性の高いとされる庭園においては,庭石の構成が,全体の数量的規模,使用頻度の高い庭石の規模,庭石の大きさの調和性,の3特性によって約76%説明しうることが判明した. さらに,同じ8変数を用いたクラスター分析(WARD法)によって,対象とした52庭園が4類型に分類し得ることを示した. これらの類型間には,主成分分析で得た3特性の得点分布に明らかな差異があることも判明した. 分類された類型は,それぞれ特有の庭石の構成をもつが,全体としてみれば特定の類型に属する庭園が圧倒的に多いことが判明した. このことは,日本庭園の風致性ならびに造作上の特色を示す興味深い事実である。
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