フリージアの花芽形成に及ぼす温度の影響
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概要
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フリージアの開花誘導や,促成栽培の際よくみられる高温障害による異常花の発生に対する温度の影響を明らかにするため実験を行なった. 結果を要約すると次のとおりであった. 1.‘ラインベルトゴールデンイ***ー’の球茎を25℃の湿潤状態で発芽時まで貯蔵した. この発芽した植物体を15℃に0,1,3,5,7週間おいたのち再び25℃条件で栽培を続けた. これらのうち花芽分化をしたのは3週間以上処理した区であり,開花に至ったのは5週間以上処理した区であった. しかし,花茎も正常に伸長したのは7週間処理区だけであった. 2.8℃で40日間冷蔵した球茎を15℃の湿潤状態に0,2,4,6,8,10,12,14日間おいて発芽処理をした. これらの異なった発芽ステージにある植物体を30℃に1週間おいて高温処理したのち温室で栽培を続けた. 結果として開花時に高温障害による異常花序(花下がり)が発生した. 異常花序の発生頻度は遅く処理した区で高く,第1小花と第2小花の間隔は早期に処理した区において大きかった. 3.高温の影響を受けた若い花序を検鏡すると,第1小花は正常に発達中であるにもかかわらず,花茎の伸長が強く抑圧されたり,あるいは上位にある小花の原基が側枝に転換している状態が観察された。
- 岡山大学の論文
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