非イオン性界面活性剤のコシュランド試薬誘導体化反応とその吸光光度定量への応用
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概要
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タンパク質中のトリプトファン残基の定量に利用されてきた2―ヒドロキシ―5―ニトロベンジルブロミド (コシュランド試薬) を、 非イオン性界面活性剤のオキシエチレン鎖末端の水酸基に結合させる誘導体化反応の基礎的条件について検討を行った。 反応時間は40℃で、 2時間を要する。 生成した誘導体は、 315nmに吸収極大を示す。 誘導体化後、 水酸化カリウム水溶液と振り混ぜると、 カリウムイオンがオキシエチレン鎖及び鎖に結合したp―ニトロフェノラートアニオンと錯体を生成してクロロホルムに抽出される。この現象を利用して界面活性剤の吸光光度定量が可能である。 この時、 測定波長は420nmの可視光線域であるため、 紫外線領域の吸光度を測定する方法に比べて妨害も少ない。p-Nitrophenol group can be introduced to the terminal of oxyethylene chain of nonionic surfactant in the benzene medium by the reaction with 2-hydroxy-5-nitrobenzyl bromide (known as Koshland-I reagent) for 2 hr at 40℃ in the presence of sodium hydride and potassium iodide. The resultant compound shows the absorption maximum at 315nm. The compound can complex with potassium cation through oxygen atoms of oxyethylene chain and of p-nitrophenolate anion. The complex can be extracted from alkaline solution into chloroform. The absorption maximum of the extracted complex shows at 420nm, which makes it possible to determine nonionic surfactant having poly(oxyethylene) chain selectively. Spectrophotometric determination of nonionic surfactant was studied.
- 2000-03-31
著者
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