<原著>熊野灘南部太地湾定置網漁場での漁獲量変動と水温の関係について
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概要
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熊野灘南部太地湾での定置網漁獲量と水温変動の関係について検討した。夏季に熊野灘海域に発生する沿岸湧昇に起因する湾内の一時的な水温低下は, 深海性魚類であるムツ, そしてクロシビカマスの漁獲量に影響する。特に, 当該漁場で商業的有用種であるムツの漁獲量は, 沿岸湧昇による水温変化が大きいほど多獲される傾向が見られた。熊野灘沿岸に発生する沿岸湧昇は外洋に向けて広く開口した太地湾の湾奥にまで波及し, 夏季に太地湾で漁獲される深海性魚類の漁獲量に大きく影響する可能性を示唆する。
- 近畿大学の論文
- 1999-03-31
著者
-
田中 祐志
東京海洋大学海洋科学部
-
田中 祐志
東京水産大学海洋環境学科
-
山根 猛
水産学科漁場学研究室
-
山根 猛
近畿大学農学部水産学科漁場学研究室
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田中 祐志
東京水産大学
-
田中 祐志
東京水産大
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