木材の収縮膨脹に関する異方性の原因について(第 17 報) : 竹材の異方的収縮 (1)
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概要
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竹材に関する既往の研究成果にもとづいて, 竹材の収縮にさいして発生するcollapseを少くする乾燥および試験体条件(中心柱を内外側部に区分し積層接着した試験体)で, モウソウチクおよびマダケの径切両収縮を検討した結果(Table 3および4参照)(1)容積密度と径切両収縮の和(近似的容積収縮)との間に一次関係が認められる(Fig. 2参照)。(2)径切両収縮の夫々において外側部は内側部よりも大で, 切線収縮において約1.5倍, 半径収縮において約1.2倍である(Table 5参照)。(3)外側部において切線収縮が半径収縮よりも稍々大で(異方度約1.2), 内側部においては横断面で略々等方的収縮を示す。また, 靱皮繊維および柔組織の収縮を微小切片について顕微鏡写真(例Fig. 3∿5)的に検討した結果(Table 6参照)(1)径切両収縮について, 柔組織は靱皮繊維よりも小さく, モウソウチクにおいて靱皮繊維の約20%, マダケにおいて約25%である。(2)靭皮繊維と柔組織は夫々の横断面において略々等方的収縮を示す。
- 1959-09-01
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