看護の立場からみた神経性食思不振症患者の無断離院及び自殺企図に関する研究
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
約1年半の期間に退院した神経性食思不振症(AN)の症例47例中,問題のみられた17例を対象として選び,AN患者の無断離院と自殺企図の原因や実態を調査した。その主要な結果は次の通りである。1. 17例中15例は女子で,年齢構成は15歳から28歳で,平均21.7歳であった。2. 17例中J無断離院9例,無断離院と自殺企図4例,自殺企図2例がみられた。3. 問題行動を起こした患者群は,食行動のタイプとして,過食あるいは過食・嘔吐とを呈する者が,少食や節食例より打倒的に多く(17例中12例)認められた。4. 無断離院と自殺企図の共通な原因(誘因)として,「入院治療を続けたくない」と「もうどうなってもよい」がみられた。5. AN患者は,入院治樺の動機づけが困難であるだけに.医療従事者間の情報交換を密にし,看護婦は患者の気持ちを和らげるよう努めることが,離院や自殺企図を予防する上で重要であることが示唆された。
- 九州大学の論文
- 1989-03-03
著者
関連論文
- 子宮頸部初期癌および前駆病変の取り扱い
- 子宮頸癌患者のQOLに関する予備的研究
- 子宮癌検診の財源の変化(一般財源化)による 母性保健活動へ及ぼす影響に関する検討 : 福岡県について
- わが国の少子化における諸問題
- 基礎看護技術教育における WebCT 教材の活用状況 : 平成17年度の実施状況から
- 看護学基礎教育における教育技術習得への取り組み : 模擬患者を用いた糖尿病患者教育の演習から
- 臨地実習における看護技術の現状
- 臨地実習における看護学生と小児とのコミュニケーション : 紹介場面の参加観察による分析から
- 臨床看護師の道徳的感性の特徴に関する研究
- 母性看護学演習における学生の評価と課題 : 沐浴技術演習の評価から
- 保健学系学生が考える「尊敬する医療人」に関する調査
- 基礎看護技術教育におけるビデオ・オン・デマンド教材の活用
- ビデオストリーミングとWWWを用いた医療技術教育システムの構築
- 基礎看護技術教育におけるビデオ・オン・デマンド教材の開発
- 看護学生の就職・進学達成のためのマネジメントプロセス
- 看護学生の産育習俗調査レポートの結果から(第1報) : 家族に対する認識の変化を中心に
- 看護学生のキャリア志向とキャリア開発支援に関する研究
- 「看護管理」授業方法の検討
- 模擬患者を用いた基礎看護技術教育に対する学生の学びと今後の課題
- 基礎看護技術教育に「間違い探し」ビデオ教材を用いた影響と課題
- 健康な妊産褥婦の不安と母性意識に関する研究 : 初産婦・経産婦の比較を中心として
- 初回基礎看護実習におけるプロセスレコードの分析 : コミュニケーションのつまづき場面に焦点をあてて
- 看護の立場からみた神経性食思不振症患者の無断離院及び自殺企図に関する研究
- 神経性食思不振症患者への看護的アプローチ : 7症例の検討結果から