<論文>看護婦のケアリング行動と患者の反応 : 慢性難治性疾患患者の経験の分析
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概要
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本研究は,看護婦のケアリング行動とそれに対する患者の反応を明らかにすることを目的とした。慢性難治性疾患のために入院中の患者22名を対象に, 主として面接法によりデータを収集し, 質的分析を行った。分析の結果, 患者が認識する看護婦のケアリング行動として「代行する, 補う」「体を楽にする」「気遣う」「共感する」「添う」「コーピングを促進する」「関心を示す」「触れる」「対処能力を高める」の9カテゴリーが明らかになった。看護婦のケアリング行動に対する患者の反応としては「楽になる」「安心と保証を得る」「信頼感を持つ」「感謝する」「心の平穏を得る」「価値づけられる」の6カテゴリーが明らかになった。看護婦のケアリング行動は患者に安定をもたらし, 自分を取り戻させ, おかれている状態に自分なりに前向きに取り組むことを可能にさせるものであった。看護婦のケアリング行動は患者にパワーを与えると言えよう。
- 山口県立大学の論文
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