Werner 症候群に合併した頭部血管肉腫の1例

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概要

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44歳，男性。平成19年1月より誘因なく頭頂部に腫瘤が出現。同時期に右頸部にも腫瘤を自覚。近医でMRI施行し右耳下腺腫瘍を指摘され当科紹介受診。初診時，頭頂部にドーム状隆起した2.2×1.7 cmの暗紅色腫瘤と右耳下腺に直径1.5 cm大の硬結を認めた。頭部皮膚腫瘤に対して皮膚生検術を施行し，血管肉腫と診断。右耳下腺腫瘍に関し耳鼻科へ併診したが経過観察となった。皮膚悪性腫瘍摘出術，全層植皮術を施行。病理組織学的所見で切除断端陽性であり，放射線治療を追加。右耳下腺腫瘍も針生検術で血管肉腫の転移と診断，放射線を追加照射した。術後2ヵ月で多発肺転移が出現し，術後3ヵ月で肺胞出血による呼吸不全にて永眠される。家族歴で両親に血族婚あり，長兄が30歳で白血病にて他界。既往に両眼の白内障あり。また外見上は鳥様顔貌を認め，頭髪や眉毛に白髪あり。血液検査でヒアルロン酸が高値であり，Werner症候群と診断。
2011-09-30

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