マイクロリアクターを用いた周期的濃度変動操作によるプロピレンの酸化的二量化
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概要
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プロピレンの二量化に対してマイクロリアクターを用いて周期的濃度変動操作を行い,ベンゼン収率の向上と二酸化炭素生成の抑制を目的として実験を行った.周期的濃度変動操作は原料となるプロピレンと酸素を交互に反応器に導入するため,軸方向拡散の影響を抑制し,高度に流体濃度を制御できるマイクロリアクターが有利になると考えた.緩和時間を基準として,周期的濃度変動操作におけるマイクロリアクターと充填層反応器との結果の比較を行った.マイクロリアクターを用いた場合,12 sという短い周期で濃度変動操作を行うことができた.周期12 sでのプロピレン応答曲線は充填層反応器における周期72 sと,周期を規格化したときに形状がほぼ同一であったが,触媒酸化度が高く維持されたことと,変動応答が正確であることによって生成物の濃度応答は大きく異なり,ベンゼン収率を向上させ,CO2生成を抑制することができた.マイクロリアクターでは周期的濃度変動操作によって,定常操作に比べてベンゼン収率が約4倍となり,充填層反応器を用いた場合の濃度変動操作の結果の最大値と比較しても約2倍であった.
- 2008-01-20
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