担持金触媒によるフロン-12および有機塩素化合物の分解
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概要
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近年, フロン等有機ハロゲンによる地球環境の破壊が懸念されている.本研究では, 排ガス中の希薄な有機ハロゲンを分解する手法の一つとして触媒法を採用し, 適切な触媒の探索およびその作用機構を解明することを目的とした.テスト反応として塩化メチルの分解を行ったところ, 金/アルミナおよび金/酸化コバルトが高活性でかつ劣化も少なかった.フロン-12の分解では金/酸化コバルトは低活性であったが, 金/アルミナは塩化メチルの場合と同様高活性を示した.これは金/酸化コバルトが酸化機能だけを持つのに対し, 金/アルミナが酸化機能と酸塩基性を併せ持つためであることがわかった.有機ハロゲンはまずアルミナ上で脱塩素され, 次に金上で酸化されて, 完全分解に至ると予想された.この結論は金/アルミナが幅広い有機ハロゲンの分解に有効であることを示唆している.
- 社団法人 化学工学会の論文
著者
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新山 浩雄
東京工業大学 国際室フィリピンオフィス
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相田 隆司
東京工業大学 理工学研究科 化学工学専攻
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新山 浩雄
東京工業大学 学術国際情報センター
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新山 浩雄
東京工業大学学術国際情報センター
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樋口 礼司
東京工業大学工学部化学工学科
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新山 浩雄
東京工業大学理工学国際交流センター
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