維持透析中に汎血球減少をきたし発見された粟粒結核の1例
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概要
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維持透析中に汎血球減少と呼吸苦が出現したため, 入院となった54歳男性. 血液・画像検査から血球貪食症候群による播種性血管内凝固症候群と急性肺障害が疑われたが, 血液検査や培養検査ではその原疾患を特定できなかった. 骨髄検査を行ったところ, 血球貪食像とともに境界不明瞭な肉芽腫や抗酸菌を認めたことから, 粟粒結核が強く疑われた. 最終的に骨髄液のPCRと免疫クロマトグラフィー法および気管支肺胞洗浄液の培養によって粟粒結核と診断された. 結核は維持透析患者における重要な感染症であるが, 肺外結核など非典型例が多く, 診断が難しい. 適切な治療による予後の改善が望めるため, 血球貪食症候群の原因疾患として結核は早期に鑑別しなければならない.
- 社団法人 日本透析医学会の論文
- 2007-08-28
著者
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三村 六郎
兵庫県立尼崎病院病理部
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遠藤 和夫
兵庫県立尼崎病院呼吸器内科
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三村 六郎
兵庫県立尼崎病院 循環器内科
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三村 六郎
兵庫県立尼崎病院 外科
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荒木 真
京都大学医学部附属病院腎臓内科
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竹岡 浩也
兵庫県立尼崎病院腎臓内科
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西岡 敬祐
兵庫県立尼崎病院腎臓内科
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池田 昌樹
兵庫県立尼崎病院腎臓内科
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荒岡 利和
徳島大学医学部病態情報医学講座腎臓内科学分野
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西岡 敬祐
京都大学医学部附属病院腎臓内科
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岸 誠司
徳島大学医学部病態情報医学講座腎臓内科学分野
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岸 誠司
兵庫県立尼崎病院腎臓内科
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荒木 真
兵庫県立尼崎病院
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荒岡 利和
兵庫県立尼崎病院
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村井 ひかる
兵庫県立尼崎病院
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山本 祥子
兵庫県立尼崎病院
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川森 有里子
兵庫県立尼崎病院
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西岡 敬祐
兵庫県立尼崎病院 糖尿病・内分泌内科
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竹岡 浩也
兵庫県立尼崎病院 糖尿病・内分泌内科
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遠藤 和夫
兵庫県立尼崎病院
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西岡 敬祐
京都大学大学院医学研究科腎臓内科学
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