微小ループアンテナを用いた地中レーダによる地表面クラッタの抑圧(地下電磁計測ワークショップ)

概要

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これまで, 地雷探査レーダにおいて問題となる地表面クラッタの抑圧法として, 微小アンテナを送受信に用いたレーダシステムを提案してきた.本報告では2種類の直交したループ対の組み合わせを取り上げ, 送受信アンテナの向きを考慮した偏波合成により, 反射イメージと地表面クラッタとのコントラスト(Signal-to-Clutter Ratio)を最大にする最適アンテナ配置をFDTD法を用いたシミュレーションにより検討した.その結果, ループ軸を水平面内で回転させる組み合わせでは, 0°, 90°の平行偏波系が高いSCRを示すが, 反射体深度により最適なSCRが異なる結果となった.一方, 送受信パスを含んだ鉛直面内で回転させる組み合わせでは, 送受信ループ軸が鏡面反射方向付近となる方向で高いSCRを有し, 反射体の深度依存性も少ない結果が得られた.また, シミュレーションの妥当性を検証するため, 模擬地雷をターゲットとした計測を行い, この組み合わせの有効性を実験的に確認した.
社団法人電子情報通信学会の論文
2005-10-18