中国における銅鉱床に関する品位 : 鉱量モデル

概要

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中国の銅鉱床の品位，金属量，鉱量を統計的に解析した。品位と金属量，および品位と鉱量はほとんど相関がないのに対して，鉱量と金属量とは強い相関がある。品位，金属量および鉱量はそれぞれ対数正規分布をする。鉱石中の銅価格の割合(RCu) によって，銅鉱床を二つのグループ，すなわち銅を主産物とする鉱床(MC：RCu ≥ 0.5) と副産物とする鉱床(AC：RCu < 0.5) に分けたとき， MC 鉱床の品位- 鉱量モデルは高品位部(> 3.0%) と低品位部(< 2.0%) を表す二つの指数関数の組合せで近似できる。低品位部を表す指数関数から得られる臨界品位は0.34% である。現在いくつかの鉱山が採掘品位をこれより下げても金属量がたいして増加しない臨界品位付近で操業しているので，中国の銅資源は悲観的状態に移りつつあるといえる。随伴金属を銅品位に加味した銅相当品位と鉱量の関係における臨界銅相当品位は0.43% である。臨界銅相当品位で見ても，中国の銅資源は悲観的状態に入っている。
社団法人資源・素材学会の論文
2004-01-25