抗ウイルス外用剤による肛門尖圭コンジローマの治療
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
肛門尖圭コンジローマはヒトパピローマウイルス(HPV)を病原体とするウイルス性疣贅であるが,特異的治療法がなく,侵襲少なくして確実に治療することが容易ではない.これに対し,単純疱疹などに使用される抗ウイルス外用剤が優れた効果を示す場合がある.視診,生検により肛門尖圭コンジローマと診断された13例に対し,抗ウイルス外用剤ビダラビンを患者に渡して最低2週間以上塗布させた.その結果,完全消失6例,部分的消失2例,消失なし5例で,6割に有効であった.完全消失例について,効果発現時期は9日から32日と幅があった.また再発,副作用は認めなかった.肛門尖圭コンジローマに抗ウイルス外用剤ビダラビンが効果を示す例があることは明らかであり,治療の第一選択として試す価値が充分あると考えられる.
- 日本大腸肛門病学会の論文
- 2003-08-01
著者
関連論文
- 痔核手術後の遅発性出血の機序と対策
- 痔核根治手術後の創部組織血流量の変動より見た創傷治癒過程とその意義
- 第147回 大腸肛門病懇談会 : テーマ:便秘
- 切除痔核標本における血管の組織学的特徴とその意義の推察
- 痔核組織に対するNd:YAGレーザーと半導体レーザーの非接触照射時の特性
- 比較的早期の肛門管癌,肛門縁癌
- 考案アダプター装着による市販超音波凝固装置の痔核根治手術への応用 - セッシ型超音波凝固装置について -
- 切除痔核組織内に見られる肛門腺と痔瘻瘻管内に見られる肛門腺の形態とその意義
- 切除痔瘻瘻管の組織像の特徴とその意義
- 切除痔核組織に対する各種レーザーの効果と特徴
- 肛門管内低周波電気刺激による慢性直腸肛門痛に対する効果
- 便失禁症例に対する肛門管内低周波電気刺激の効果について
- 切除痔瘻瘻管よりみた直腸肛門周囲膿瘍と痔瘻との関係
- 出血性痔核症例の出血機序について
- 痔核根治手術における術後遅発性出血の特徴とその機序に関する検討
- 一期的完全閉鎖するレーザーメスを使った痔瘻根治手術について
- 痔核手術後の遅発性出血における非ステロイド性消炎鎮痛剤の役割
- レーザーメス使用による根部結紮のない痔核手術方法
- 肛門術後の出血に対する簡易止血縫合器の工夫
- 外痔核の診断と治療 (特集 肛門疾患診療のすべて) -- (痔核)
- 抗ウイルス外用剤による肛門尖圭コンジローマの治療
- 直腸肛門狭窄を契機に発見されたHIV感染症(AIDS)の1例
- 極細(27G)Whitacre脊椎麻酔針にて著減した腰麻後の頭痛 -1,285例の経験と他細径針との比較-
- SSG法の新しい工夫
- 裂肛の病態,診断 (特集 必読 一冊に凝縮した研修医のための手術書) -- (肛門疾患)
- 肛門狭窄の治療 (特集 日常よく遭遇する肛門疾患診療のコツ)
- 第163回大腸肛門病懇談会 : テーマ :「肛門狭窄の手術(ビデオによる)」
- 多発性痔瘻症例の摘出瘻管の組織所見
- A Case of Gastrointestinal Stromal Tumor (GIST) of the Rectum, Treated by Sphincter-Preserving Surgery after Neoadjuvant Treatment
- A Case of Locally Advanced Rectal Cancer in which Pathological CR was Achieved after XELOX Neoadjuvant Chemotherapy
- Application and Alteration of Sliding Skin Graft for Treatment of Chronic Anal Fissure